歯茎が下がって、歯が伸びたように見える。歯茎が下がる5つの原因と、これ以上下げないために確かめたいこと
こんにちは。香川県高松市で咬み合わせを専門とする「吉本歯科医院」院長の吉本彰夫です。
「歯茎が下がって、歯が伸びたように見える」
「歯の根元がしみるようになった」
「年のせいだから、仕方がないのでしょうか」

歯茎が下がってきた、というご相談はとても多くいただきます。そして多くの方が「年だから仕方がない」「歯みがきが足りなかったのだろう」と思っておられます。
歯茎が下がったのは、あなたのせいではありません。年齢による変化もありますが、それ以外の原因が見落とされていることが少なくないのです。原因が分かれば、これ以上下げないための手を打つことができます。
歯茎が下がると、何が起こるのか
歯茎が下がると、見た目が変わるだけではありません。これまで歯茎に守られていた歯の根の部分が出てくるため、次のようなことが起こりやすくなります。
- 冷たいものや歯ブラシが当たると、根元がしみる
- 歯の根元に虫歯ができやすくなる(歯の根は表面のエナメル質より柔らかいため)
- 歯と歯の間にすき間ができ、食べ物が挟まりやすくなる
- 差し歯の根元の色や、金属の土台の色が見えやすくなる
→ 差し歯の根元や歯ぐきが黒ずんできた方へ:https://www.kagawacsw.jp/2020/10/05/歯や歯茎が黒くなるのは土台の金属です/
歯茎が下がる5つの原因
1. 歯周病

歯周病は、歯を支えている骨が少しずつ溶けていく病気です。骨が減ると、その上をおおっている歯茎も一緒に下がっていきます。
なお、歯周病の治療で歯の深いところをきれいにしたあと、歯茎が下がったように見えることがあります。これは治療で下がったのではなく、それまで赤く腫れていた歯茎が引き締まったために起こる変化です。
2. 強すぎる歯みがき

とても多いのがこの原因です。歯をきれいにしようとして、強い力でゴシゴシみがくと、歯茎が少しずつ傷ついて下がっていきます。かためのブラシを使っている方や、電動歯ブラシを強く押し当てている方にもよく見られます。
3. 噛み合わせの異常

見落とされやすいのが、噛み合わせの異常です。歯茎が下がったとご相談に来られた方のお口の中を拝見すると、噛み合わせのずれによって特定の歯に力が集中し、その歯を傷めていることが少なくありません。力が集中している歯では、歯を支える骨が弱り、歯茎が下がりやすくなります。
4. 歯ぎしり・食いしばり

寝ている間や、無意識のうちの歯ぎしり・食いしばりでは、起きているときよりも強い力が歯にかかることがあります。その力がかかり続けると、歯を支える骨が少しずつ減り、歯茎も下がっていきます。歯の根元がくさび形にえぐれているのも、強い力がかかっているサインの一つです。
→ 抜歯の原因は、虫歯菌や歯周病菌だけではありません:https://www.kagawacsw.jp/2021/09/21/抜歯の原因は虫歯菌や歯周病菌だけではありませ/
5. 年齢による変化
年齢とともに、顎の骨も少しずつ痩せていくことがあります。骨が痩せれば、その上の歯茎も下がっていきます。ただ、年齢だけが原因と決めてしまうと、ほかの原因を見落としてしまうことがあります。
これ以上下げないために、確かめたいこと
一度下がった歯茎を元の位置に戻すのは、簡単ではありません。だからこそ大切なのは、これ以上下げないことです。そのために、まずお口の中に上の5つの原因がないかを確かめることが第一歩になります。
- ① 歯周病の状態を知る(歯と歯茎のすき間の深さ、骨の状態を確かめる)
- ② 歯みがきの力とブラシを見直す(やわらかめのブラシで、軽い力でみがく)
- ③ 噛み合わせを確かめる(どの歯に力が集中しているかを知る)
- ④ 寝ている間の食いしばりから歯を守る(夜間のマウスピースなど)
歯茎が下がる原因は、一つだけとは限りません。歯周病と力の集中が重なっていることもよくあります。どの原因がどのくらい関わっているかによって、必要な対策は変わります。
→ 奥歯に亀裂を入れたのは「夜の噛む力」でした(体験談):https://www.kagawacsw.jp/2020/04/18/奥歯が激痛!歯に亀裂が入った原因は破壊的な力/
こんな方は一度ご相談ください
- 歯茎が下がって、歯が長く見えるようになった
- 歯の根元がしみる
- 特定の歯だけ、歯茎が下がっている
- 歯の根元がくさび形にえぐれている
- 歯と歯の間に食べ物が挟まりやすくなった
- 朝起きると顎が疲れている、食いしばりを指摘された
- 「年のせい」と言われたが、ほかに原因がないか知りたい
ひとつでも当てはまる場合、歯茎が下がった原因は年齢だけではなく、歯周病や噛む力にある可能性があります。
この記事のまとめ
✅ 歯茎が下がると、しみる、根元の虫歯、食べ物が挟まるなどが起こりやすくなる
✅ 歯茎が下がる原因は、歯周病・強すぎる歯みがき・噛み合わせ・食いしばり・年齢の5つ
✅ 特定の歯だけ下がっている場合は、噛む力の集中が関わっていることがある
✅ 一度下がった歯茎は戻りにくいため、これ以上下げないことが大切
✅ 原因は重なっていることも多く、まず検査で確かめることが第一歩
よくあるご質問
Q1. 歯茎が下がるのは、年のせいだから仕方がないのですか?
年齢による変化もありますが、歯周病や強すぎる歯みがき、噛む力の集中など、ほかの原因が関わっていることも少なくありません。原因が分かれば、これ以上下げないための対策ができます。
Q2. 下がった歯茎は、元に戻りますか?
一度下がった歯茎を元の位置に戻すのは簡単ではありません。まずは原因を確かめ、これ以上下げないことが大切です。状態によって選べる方法は変わるため、検査の結果をお見せしたうえでご説明します。
Q3. 歯みがきは、どのくらいの力でするのがよいですか?
やわらかめのブラシを使い、ペンを持つように軽く握って、小さく動かすのがおすすめです。力を入れてゴシゴシみがくと、歯茎を傷めて下げてしまうことがあります。
Q4. 根元がしみるのは、歯茎が下がったからですか?
歯茎が下がって歯の根が出てくると、しみやすくなります。ただ、虫歯やひびが原因のこともあるため、しみる原因を確かめることをおすすめします。
Q5. 他の歯科医院に通っていますが、相談してもよいですか?
はい。今の状態を検査でお見せし、ご自身で判断していただくための相談として受けていただけます。いきなり治療を始めることはありません。
治療のご相談は
「歯茎がどんどん下がってきて不安」「年のせいと言われたけれど、ほかに原因がないか知りたい」──そう感じておられる方は、まず歯茎が下がった原因を確かめてみませんか。
当院では、パノラマレントゲンと歯周病の検査、咬み合わせの検査で今の状態をお見せしたうえで、選べる方法をご説明します。必要に応じてCT撮影(自費・22,000円税込、ご説明と同意のうえで撮影)も行います。
ネット予約(24時間受付):https://www.cieasyapo2.ci-medical.com/1967/step1
お電話:087-818-1118(受付 9:15〜17:00、水・日・祝を除く)
執筆者
吉本歯科医院 院長 吉本彰夫
(一社)日本歯科専門医機構認定 補綴歯科専門医
(公社)日本補綴歯科学会認定 補綴歯科指導医
咬み合わせと補綴(入れ歯・被せ物など)を専門分野として、日々の診療にあたっております。
医療法人社団吉翔会 吉本歯科医院 香川県高松市屋島西町1968-9 TEL 087-818-1118

香川県 高松市 噛み合わせ専門歯科医院 吉本歯科医院の吉本彰夫。歯学博士。放送大学講師。歯を削らない治療・歯を抜かない治療・咬み合わせ治療を軸に診療を行っている。

