奥歯で噛むと激痛。歯に亀裂を入れたのは「夜の噛む力」でした

こんにちは。香川県高松市で咬み合わせを専門とする「吉本歯科医院」院長の吉本彰夫です。

神経を残す治療を終えた奥歯

初めて来院されたとき、この男性は「右上の奥歯で噛むと痛い」とおっしゃっていました。痛みを取るには神経を取る治療が必要だと言われ、神経を取らずに済む方法はないかと探していたところ、お知り合いの紹介で当院にお越しくださいました。

当院では、特殊な薬剤で細菌を殺し、歯と詰め物のすき間を封鎖する「特殊接着封鎖技術」で、削る量を抑え、できる限り神経を残す治療を行っています。この方の場合は、検査の結果、神経を残す治療を行うことができました。薬で細菌の処理を進めると痛みは治まり、最終的に白い被せ物を入れて、治療はいったん終了しました。(虫歯の深さや細菌の広がりによっては、神経を残すのが難しい場合もあります)

治療を終えるとき、当院では必ずマウスピースのお話をしています。

「治療は終わりましたが、歯には毎日、噛みしめる強い力がかかります。歯はほんのわずかですが、一生動き続けています。歯が壊れたり動いたりするのを防ぐために、夜眠るときはマウスピースを使ってくださいね」

1年後、同じ奥歯が痛みだした

それから1年ほどたったころ、「以前治療してもらった奥歯が、噛むと痛いんです」とご連絡をいただきました。マウスピースのことをおたずねすると、こうお答えになりました。

「しばらくは毎日着けていたんですが、仕事が忙しくなって帰りも遅くなり、そのまま寝てしまうようになって……。その後はずっと着けていませんでした」

奥歯に竹割りのように亀裂が入っている写真
噛む力によって、奥歯に竹割りのように亀裂が入っていた

お口の中を拝見すると、噛む力によって奥歯に過剰な負担がかかり、亀裂が入っていました。歯に亀裂が入るほどの力がかかっていたのですから、痛みも相当なものだったと思います。

忙しい毎日の中で、マウスピースを続けられなくなるのは、誰にでもあることです。責められることではありません。ただ、寝ている間の噛む力が、それほど強いものだということは、ぜひ知っておいていただきたいのです。

マウスピースが「身代わり」になる

噛む力で割れたマウスピース
噛む力で割れたマウスピース。歯の代わりに力を受け止めている

マウスピースを使っていると、数か月で割れたり、欠けたり、穴があいたりする方もいらっしゃいます。実は私自身のマウスピースも、何度も割れたり穴があいたりしています。

マウスピースなら、割れても修理や作り直しができます。けれども、もしそれがご自分の歯だったらどうでしょうか。歯に亀裂が入れば神経を取ることになったり、割れ方によっては歯を残せなくなったりすることもあります。マウスピースは、歯の代わりに力を受け止める「身代わり」なのです。

歯が痛くなる原因は、細菌だけではありません。毎日の噛む力が、ときに歯を壊すほど強いものだということを、知っていただきたいと思います。

同じような症状でお悩みの方へ

「治療した歯が、また痛くなってきた」「朝起きると顎が疲れている」──そういう方は、寝ている間の噛む力が歯にどう影響しているのかを、一度確かめてみませんか。

当院では、パノラマレントゲンと咬み合わせの検査で、痛みの原因がどこにあるのかを確かめます。必要に応じてCT撮影(自費・22,000円税込、ご説明と同意のうえで撮影)で、ひびの位置や骨の状態を立体的に確認します。検査の結果をお見せしたうえで選べる方法をご説明しますので、いきなり治療を始めることはありません。

→ 歯根破折とは何か、抜歯を決める前に確かめたいこと(詳しい解説):https://www.kagawacsw.jp/2022/02/25/歯根破折と診断を受けた方へ/

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ネット予約(24時間受付):https://www.cieasyapo2.ci-medical.com/1967/step1

お電話:087-818-1118(受付 9:15〜17:00、水・日・祝を除く)

執筆者

吉本歯科医院 院長 吉本彰夫

(一社)日本歯科専門医機構認定 補綴歯科専門医

(公社)日本補綴歯科学会認定 補綴歯科指導医

咬み合わせと補綴(入れ歯・被せ物など)を専門分野として、日々の診療にあたっております。

医療法人社団吉翔会 吉本歯科医院 香川県高松市屋島西町1968-9 TEL 087-818-1118

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